中西美沙子
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ゴミと、私と、愛犬ラン

金光菜央(中2)

 私は夕方、犬のランを散歩につれて行く。以前はほとんど気にしなかったことを、この頃感じるようになった。
私達の散歩コースに、ゴミがたくさん落ちているということだ。
ガラスの破片や食べ物のくず、ペットボトルや空き缶やお菓子の袋など。今まで意識しなかっただけで、ランの歩く道はいつもゴミで汚れていたのだ。
今では家族の一員であるランに悪かったなと思っている。大切なランにガラスや空き缶などで怪我をさせていたかもしれないからだ。

  私がゴミに感心を持ったのは、学校のボランティア活動でのことだった。
私は海辺の掃除のグループに入った。
私の住んでいる浜松には、遠州浜というきれいな砂丘がある。
その浜での掃除を始めた。最初、砂丘にはあまりゴミが落ちていないように見えた。
でも小さなゴミを拾って行くと、砂の中にいろいろなゴミがたくさん埋まっているのに気が付いた。
それで砂を掘ってゴミを拾い出すことにした。
掘りながら、遠州浜には鳥や海亀がやって来るのに、と少しかなしく思った。
この海岸は海亀の産卵でも有名な場所だ。
私はそれからの動物が無事に過ごすことが本当にできるか心配になった。
いつかテレビで海亀や魚が、ゴミのポリ袋をえさとまちがえて飲み込み、死んだと言っていたのを思い出していたのだ。

  今までの私は、ゴミの環境のことをほとんど考えたことがなかった。
ゴミがあったって、燃やして灰にすればいいなどと考えている程度だった。
遠州浜のゴミ拾い活動から、ゴミと環境を私なりに考えるようになった。
ゴミを燃やすことで猛毒のダイオキシンが出ることや、燃やした灰を何年も捨て続けると、地球全体が「埋め立て地」になってしまうことを知った。

  「3R 」というゴミ問題や環境の取り組み方について先生が話してくれたことがある。
リサイクル(再資源化)、リデュース(減らす)、リユース(再利用)など、物や資源をむだにしない方法。
家族で早速その話題をした時、母が「昔はビンを持ってお醤油を買いに行ったのよ。」と話してくれた。
ゴミの問題を考える時、「出さない」ことが大切だ。
私たちは多くの物に囲まれて生きている。
でも地球の資源には限りがある。
現代を生きる人は、未来の人たちのことも考えるべきだ。

  ランと散歩からもどってくると、私の袋にはいろんなゴミがたまる。
私はそれを分別してゴミ袋に入れる。
愛犬ランと散歩をしながらゴミを拾うことが、日課になった。
誰かが拾わなくても、私がゴミを拾えばいい。
それは、私がランとの散歩で学んだことだ。

イオン主催、ユニセフ後援
「ドイツに学ぶエコライフ 作文コンクール」 入選作品

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