『おはよう』で交流広がる寺田一貴(中2) 人類の特徴の一つは、言葉を持っていることだ。人はなぜ言葉を持つようになったのだろう。僕は他の動物と同じように、最初は「合図」が何回かあったのだと思う。そして狩りなどをしていくうちにその合図の数が増え、質も上がり、言葉が生まれたのだと思う。
言葉の中で「あいさつ」というのは、今で言う健康観察みたいなものだったのではないだろうか。「おはよう」は一日の始まりに言うから、生きていることの確認だったり、喜び合いだったのかもしれない。だが今は、あまりその声が聞こえない。おばあさんやおじいさん、知らない人にも「おはよう」「行ってらっしゃい」と言ってくれる。やっぱり気持ちがいい。
人と人のつながりの橋になるのは言葉。「あいさつ」もその一つだ。人との交流を「あいさつ」で広めることができるのではないだろうか。「あいさつ」の文化を僕が大切にしたいと思うのはそういう理由だ。 中日新聞
2003年6月12日掲載 |