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生き物捨てる人間は悲しい

竹原有美(小6)

 テレビを見た。捨て犬、捨て猫についてだ。その中で、私が一番傷ついたのは「ハリエット」という犬だ。その犬は、精神的に傷ついていた。人間が近づくだけで、怖くてふるえ、えさを見ると、ガツガツ食べてしまう。
 最初、私は「何だ?この下品な犬は?」と思ってしまった。だが、しせつの方が、「九十四匹の犬がかわれている倉庫で、えさも食べられず、目の前で仲間がうえ死にしているところを見て、人間をおそれているのだ」と説明していた。ハリエットは、とてもつらい経験をしているんだな、と思う。でもしせつの方が、一生けん命世話をしたおかげでだいぶ良くなっている。
 今、全国で捨てられ、殺される犬や猫は、一日に四百匹以上もいる。そのうちの四分の三が人間の都合で捨てられている。動物を飼うということは、相手の命を預かるということだ。人間が生き物を捨てたしゅん間、そこで共に生きるという生き方がこわれる。
 私は、生き物を捨てる人間の一人だ。なんだか自分が悲しくなった。

中日新聞
2004年6月11日掲載

 

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