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TOP > 住宅プロデュース すまい > 住環境の考えかた
中西美沙子
スコーレ
cube bleu
 
  
 
 
 

 良い住環境は、様々な要素の「有機的な結びつき」に拠って形成されます。有機的な結びつきとは、住空間と人間の住意識との調和を言います。
 建築素材の選択と配分を意識しての住環境を目指しています。木、土、石、紙などの自然素材を使った家が理想でもあります。自然素材が求められる時代ですが、木材だけで作られた家の過剰さを排します。「自然とモダン」が調和した住環境が、『すまい』の求めるものです。

  
  ●住空間の要素と考え
  
 
 
 
 
 
 

アプローチ
 社会と家(日常と非日常)を繋ぐ空間。家の本来の役割は、家族を守る場だと考えます。鳥に例えれば、住居は巣の役割でしょう。その安心の場に至るまでの空間が、アプローチです。外から帰って来たとき、「安心」を感じるアプローチの設計を考えています。

 
 
 


 「癒し」の考えが近頃言われています。庭は、見ることや手を入れることから心の安定を得ることが可能なものです。また季節感を身近に感じるものでもあります。
 今までの住宅は、居住空間を中心に考えられてきました。庭は添え物としてしか扱われませんでした。「落葉樹、針葉樹、喬木、草花、石、砂、芝、水」の組み合わせでなる庭は、生活を潤す重要な空間です。敷地条件を考慮した庭作りを目指します。坪庭や中庭、家を囲む庭など、様々な条件を考慮しながら設計します。

 
 
  玄関
 「結界」と言う言葉があります。俗と聖なる世界を分ける処を言います。家にも「結界」があります。それが「玄関」でもあるのです。玄関は住宅の要素として余り重要視されませんでした。本来は、応接や居間に至るまでの大切な場所でした。ゆったりと俗世界の垢を落とす場だったのです。今では、玄関を上がると直ぐ部屋という設計が多く見られます。外と内との境の感覚がなくなったのです。
 広さ狭さに関わらず、「ゆとりのある玄関」を考えます。
 
 
 居間
 家族がくつろぎ語らう場所として居間があります。しかし現代では、家族がともにくつろぐ時間が限られています。親子、世代のそれぞれの空間で、各々が自由なことをするような生活が大半になっています。
 『すまい』は新たな「集う場所」を創造します。小さな図書館や美術館のような空間に、家族が集えたらどんなに素晴らしいことでしょう。
 テレビに、語らいを奪われない居間のレイアウトを追及します。  
 
 
 
 
 キッチン&ダイニング
 現代では、キッチンとダイニングを中心にした家作りが盛んです。家の中で重要な場所ですが、どこか無駄な空間を感じてしまいます。モデルハウスのように「外からの眼」を意識した空間作りでよいのでしょうか。主婦の料理趣味や家族構成を考えた「内からの眼」を大切にしたキッチンとダイニングでありたいと考えます。最重要なのは、主婦が家事労働をするための機能性です。調理器具や器の収納と食卓の有機的でシックなレイアウトを考えています。
 ダイニングは、「家族の会話」と「絆」が深まる場所でもあります。広ければ良いという考えが今、主流です。どこか散漫な感じを受けるのです。調理空間は広く、食卓は適度な広さで、家族の親密感が生まれるように設計します。
 
 
 
 トイレ及び浴室
 メンテナンスを考え、主要水周りをなるべく分断しない設計をします。トイレの位置は、家族行動動線を分析し設置します。建物の規模によりトイレの数を増すことも視野に入れています。
 浴室は安全性と明るさ、換気性を追及した空間にします。子どもから老人までが、安心して使用できる浴室の設計を目指します。
 
 
 
 収納とクローゼット
 収納とクローゼットは主婦の生活目線を考えて設計します。衣類、趣味の道具、掃除器具、細々した道具が無駄なく整理された機能性をデザインします。特別な家具や棚なども設計し、無駄の無い空間作りを目指します。
 
 
 
 寝室
 睡眠は生活の基本です。快適な眠りは室内の素材や、色感によって生まれます。畳の寝室、ベッドの寝室などクライアントの要望に合わせた設計を旨としています。眠りに就くまでの時間を、有効に活用できる間取りの寝室を考えています。
 
 
 
 
 

子ども部屋
 子どもは成長します。その成長を考え設計に臨みます。子ども部屋の必要性と家族のあり方から、「子ども部屋」を考えています。
 子どもの成長とともに、「子ども部屋」は不必要な空間になります。その空間をどのように変えるかが当社『すまい』の未来設計です。「今」から「未来」への時の計算をして、空間の多様な使い方を模索します。

 
 
 客室(応接間)
 かつては、応接間が家の中心をなしたことがあります。お客さまをもてなす空間としての客室は、日本人の感性にあった空間でもありました。しかし現代では、お客さんとの関わりに変化が起こり(外部施設の使用)、物置、納戸になってしまっているのが実状です。
 『すまい』は、応接機能と他の役割を持った空間をリンクさせ多機能空間としての客室を考えています。
 
 
 
 

その他の空間
 家には様々な要素があります。洗濯場、洗濯物干し場、ゴミだし場、車庫、庭の手入れ道具入れ、自転車、乳母車、車椅子など世代や生活の仕方によって、必要とされる空間があります。それらの空間を有機的な動線で結んだ家作りを目指しています。